基調講演 『iPS細胞を用いた網膜細胞治療』

2017年度 (第40回) 日本ライセンス協会 年次大会

開催日
2017年7月14日(金) 15:10-16:00
開催場所
神戸国際会議場 3階 国際会議室

基調講演 『iPS細胞を用いた網膜細胞治療』

理化学研究所 多細胞システム形成研究センター
網膜再生医療研究開発プロジェクト
プロジェクトリーダー

高橋 政代(Masayo Takahashi)先生

■講演概要

2014年9月、世界初、自己由来のiPS細胞から作成した網膜細胞のシートを加齢黄斑変性の患者さんに移植する臨床応用に世界で初めて成功されました。再生医療での実用化に向けて大きな一歩となり、同年、世界で最も権威のある科学雑誌Nature誌「今年の10人」にも選出されました。2016年6月、他人のiPS細胞から作成した網膜組織を患者の目に移植する臨床研究について、理化学研究所、神戸市立医療センター中央市民病院、京都大学、大阪大学の4機関が協定を結んだことが発表されました。今後、第一に安全性を確認するとともに、視機能に対する効果を検証していかれます。
眼科医としての豊富な臨床経験、手術実績をお持ちですが、網膜変性疾患の遺伝子診断や、20年に及ぶ幹細胞のご研究で、世界初のiPS細胞臨床応用成功に至るまでの様々なご経験、iPS細胞の臨床応用や細胞治療の将来等についてもお話いただきます。

高橋政代先生は、iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中伸弥先生と同期、いまや再生医療研究のホープ、まさに「時の人」です。

■ご経歴

1986年
京都大学医学部卒業
1986年~1987年
京都大学医学部附属病院眼科 研修医
1987年~1988年
関西電力病院眼科 研修医
1992年
京都大学大学院医学研究科博士課程(視覚病態学)修了
1992年~1994年
京都大学医学部附属病院眼科 助手
1995年~1996年
アメリカ・サンディエゴ ソーク研究所 研究員
1997年~2001年
京都大学医学部附属病院眼科 助手
2001年~2006年
京都大学付属病院探索医療センター開発部 助教授
2006年~2012年
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
網膜再生医療研究チーム チームリーダー 兼任(2006年10月より専任)
2012年~2014年
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー(*)
2014年~現在
理化学研究所 多細胞システム形成研究センター
網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー(*)

(*)組織改正により変更

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